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THE STONE ROSES@SONICMANIA 2013

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THE STONE ROSESを見にSONICMANIAへ行ってきました。
会場は幕張メッセ、オープンは20時、最初のアクトが始まるのも22時からというオールナイトフェスでした。
今年、僕が遊びに行く夏フェスはこれが唯一だったので気合を入れて臨みました。

22時過ぎに自転車で会場に着くと、メインステージではPerfumeのライヴが始まっていました。
今年1月にリンゴ・スター目当てで行ったイベントで彼女らを見たので、今年二回目でした。
かっこいい音楽とダンス、可愛いMCはもちろんですが、それ以上に
Perfumeファンのみなさんの雰囲気が素晴らしいのです。
純粋で強い情熱と温かい雰囲気、僕はそれが大好きです。
安心安定のピースフルを感じ、上場の滑り出しでした。

オールナイトイベントということもあってかドリンク代を入場時に払い、
ドリンクチケットはオフィシャルバーで交換します。
メニューはアルコール中心で、ノンアルコールの選択肢は少ないといった感じでした。
オフィシャルバーの店員さんは露出が多いユニフォームを着ていたのが印象的でした。
全体を見渡していても、都市型フェスかつオールナイト、アクトもクラブ寄りなこともあってか
客層が比較的若い雰囲気で、服装もそれらしい感じの方が多いように見えました。
飲み踊り明かすフェス!という感じでしょうか。

ドリンクを交換している間に電気グルーヴが始まっており、僕が入るころには入場規制もかかっていました。
石野卓球さんが四つ打ちのテクノミュージックを繰り出し、
ピエール瀧さんが圧倒的な存在感で拡声器などを用いてパフォーマンスしています。
電気グルーヴのライヴを見たのはこれが初めてですが、本当に圧倒されました。
ピエール瀧さんは大人気連続ドラマ小説「あまちゃん」に出演中ですが、
そこでの姿とのあまりの違いにびっくり。
かっこよすぎました。

そしてTHE STONE ROSESの出演するメインステージに再び移動します。
PET SHOP BOYSのライヴが繰り広げられる中、できるだけ前方に距離を詰めました。
先ほどの電気グルーヴのライヴも含めて思ったのですが、クラブミュージックのお客さんのノリは
四つ打ちビートに合わせてジャンプするということが本当に多いのですね。
最近そんなことが書いてある文章をどこかで読んだのですが、想像できなかっただけになるほどと思いました。

PET SHOP BOYSが終わると一気に最前ブロックに詰め、
無事にギターアンプ前6列目ぐらいのとても近くて見やすい位置を確保。
始まるまでの30分間、どきどきが止まりませんでした。こんな風になったのは久しぶりです。
ベースのサウンドチェックでGのコードが鳴らされるだけで激しく反応してしまうレベルでした。

“Stoned Love”
会場にThe Supremesのこの曲が流れた瞬間に僕は大声で叫びました。
そして大歓声と拍手の中、四人が登場します。
最近発売されたお揃いのレモンパーカーを着込んで、肩を組んで歓声に応えています。
ジョン・スクワイアは髪がだいぶ伸びて、イアン・ブラウンは短くなった印象。マニとレ二は変わらない感じです。

そしてイアン以外はパーカーを脱いでマニがGのコードを弾き始めた瞬間から、
オーディエンスはベースラインを大合唱。
ジョンのストラトから繰り出されるギターフレーズまで大合唱です。
イアンが歌い始めるとさらに大合唱、同時に前方では激しいモッシュが起こっていて
場所をキープするのが大変でした。
“I Wanna Be Adored”、憧れられたい。高揚感に溢れます。

続いてジョンがフライングVに持ち替えると、ゆっくりコードを鳴らします。
フライングVの違和感と共に「あれ、こんな曲あったかな」と思ったら始まったのは
“Elephant Stone”!!
大人気曲でありながら昨年のフジロックでは聴けなかった曲でした。
リユニオン以降は全く演奏されておらず、今年に入って演奏されたらしいという話を聞いて
期待をしていましたが、まさか。
イントロのアレンジは正直微妙なれど、屈指のダンスチューンにお祭り騒ぎでした。
しかしここでもビートに合わせてジャンプする人達はいました。さすがに生バンドのライヴにそれは違うような…。
あまりのモッシュの激しさ(ただ暴れたいだけ?)に少し後方へ下がると、
そこはとても快適に音楽を楽しめる場所でした。
どこまでも上がるような曲と相まって、まさに天国的な感じ。
実際は自分も前に突っ込んでいたので、ほとんど元の場所に戻っただけなのですが。

そしてジョンがレスポールに持ち替えアルペジオを弾き始め“Ten Storey Love Song”。
このあと演奏される“Love Spreads”や“Breaking Into The Heaven ”といった
Second Comingの曲も最近とても好きになり、去年よりずっと楽しむことができました。
ジョンのレスポールが良い音すぎます。ジミー・ペイジさながらのブルースです。
最高の1stの曲を中心にしつつも、間に挟まれる2ndの曲が良いアクセントになってメリハリが生まれています。
今回のセットリストは本当に最高でした。

“Shoot You Down”では、イアンが歌に入れずに演奏を最初からやり直す一幕も。
笑いと冷や汗が同時に出ましたが、何事も無かったかのように最高の演奏を見せてくれました。
ブレイクのところはいつだってたまりません。

“Waterfall”の美しさ、“She Bangs The Drums”の勢い。
本当に何度聴いたかわからない曲が目の前で瑞々しく演奏されていきます。
“Fools Gold”で炸裂するグルーヴ。
レ二とマニの唯一無比のリズム隊は、打ち込みでは決して味わえない魅力があります。
それに乗るジョンのギターは出だしから最高でした。
アレンジの定番となった“Day Tripper”のリフも飛び出しました。
マニが演奏の途中でメンバーと目を合わせて笑う瞬間もたまらなく美しいと思いました。

ドキュメンタリー映画のタイトルにもなった“Made Of Stone”はイアンのタイトルコールから始まります。
絶好調だったように思えたイアンの歌ですが、この曲では唯我独尊ぶりを発揮。
それもさえも最高に思えてしまう魅力がこの人にはあります。
自分のバンドが大好きで、その音楽に乗って一番楽しそうに踊る人、それがイアン・ブラウンです。
この日、オーディエンスに向かって一体何個のスティックタンバリンを投げたのでしょうか。
サービス精神も豊か過ぎます。チャーミングで、何て愛橋のある人なのだろうと思いました。

ライヴもいよいよ終盤。
“This Is The One”はこの日一番の大合唱。
全員が人差し指を挙げて会場が一つになる光景は煌めき美しく。
その中心で煽り踊り歌うイアンが本当に最強でした。

最高潮のまま、レ二がドラムソロを始め、あのドラムパターンに入ります。
昨年も思いましたが、一番聴きたい曲だけどこれで終わることがわかってしまう、複雑な気持ちになりました。
“I Am The Resurrection”
僕は復活、僕は生命と歌った何もかもが完璧なこの曲。
この瞬間が永遠に続いてほしいとさえ思ってしまいました。
ただただ感動しながら音に身を任せているといつの間にか演奏は終わっていて、
四人が抱擁し再び肩を組んで歓声に応えていました。
イアンは“Tokyo,No.1!!!”と叫んでステージを去っていきました。
この先のツアーの予定は無いみたいだけど、ぜひまた来てほしい。

改めてTHE STONE ROSESは奇跡のバンドだと思いました。
もし彼らが1stの曲を中心に同じことをやり続けていたとしても、
決して色褪せることは無いでしょう。
多くのフォロワーを生みながらも、そこには誰も到達できない奇跡としか
言いようのないものがあるから。
あの瑞々しさは永遠に損なわれないのだと確信しました。

この先も僕は彼らの音楽を聴き続けるし、ライヴがあれば必ず行くのだろう。
そんなことを、真夏の深夜に自転車をこぐ帰途に思いました。

01. I Wanna Be Adored
02. Elephant Stone
03. Ten Storey Love Song
04. Shoot You Down
05. Waterfall
06. She Bangs The Drums
07. Love Spreads
08. Fools Gold
09. Made Of Stone
10. Breaking Into The Heaven
11. This Is The One
12. I Am The Resurrection
by modsmiley | 2013-08-14 00:51 | 音楽