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ドレスコーズ“the dresscodes TOUR 1954”@渋谷O-WEST

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ドレスコーズの1stアルバム“the dresscodes”に伴うツアーの二日目、渋谷O-EASTに行ってきました。
ドレスコーズは2011年いっぱいに解散した毛皮のマリーズのフロントマン、
志磨遼平さんが2012年にスタートさせたバンドです。
6月に横須賀かぼちゃ屋で行われた「始まる前」のライヴを見て、そしてシングル“Trash”の発売、
アルバムと追ってきましたが、ここまでの印象は微妙、よくわからないといった感じでした。
“Trash”という曲は素晴らしい(この曲が主題歌となった「苦役列車」という映画も素晴らしい)ですが、
それ以外はイマイチ掴めないというか、メディアを中心に絶賛されている理由がわからないというか。

そんな疑いと不安を持ちつつ、いよいよアルバムを持って回るツアーのライヴを見ることになったわけです。

入場に時間がかかり、若干押しつつもソールドアウトの渋谷O-EASTは暗転。
The Velvet Undergroundの“All Tomorrow’s Parties”が流れます。

バンドメンバーが登場し、重心の低めな演奏が始まると、志磨さんが登場。
“誰も知らない”からのスタートです。志磨さんは布を口に巻いたまま歌い始めます。
グルーヴィーな曲に乗ってステージで踊る姿はやっぱり独特で、中性的な魅力が漂っています。

渋谷O-WESTには初めて行きましたが、ハコ自体は大きくないもののステージが高く横に広いので、
非常に見やすい印象を受けました。
バンドの演奏が良く見え、かつ音も良く聴こえました。
菅大智さんのドラムは「高円寺のキース・ムーン」の異名そのままで、ベースの山中治雄さんと共に
素晴らしく個性的なリズム隊です。破壊力とグルーヴ、安定感が一緒にある感じ。
そしてギターの丸山康太さんは無表情の上サングラスをかけ、裸体が見え隠れするはだけたジャケット、
煽る以外はほぼ直立不動でレスポールカスタムを弾いています。怖い。生活感が無い。
あまり激しくストロークしている様子は無いのに弦を二回も切ったり、
不可思議なフレーズのソロを入れてきたりと、これまた個性的でした。
このバンドのよくわからない感じはこの人によるところが大きいようです。
また、全員髪が長く背も高いので、ルックスとしても危ない雰囲気でした。

ライヴはシングルのカップリングだった“TANGO,JAJ”も入れながら緩急をつけて進んでいきます。
“ゾンビ”という新曲では、志磨さんがダンエレクトロタイプのギターを抱え、ソロを弾く一面もありました。
フレーズがわかりやすいので、逆に丸山さんがいかに異種であるかがはっきりして面白かったです。
“SUPER ENFANT TERRIBLE”や“Lolita”、“リリー・アン”のような勢いのある曲では
志磨さんの声がよく出ていて、バンドの演奏と共に圧倒される迫力がありました。
その時僕は初めて、このバンドは凄まじくかっこいいと思いました。
「悪いが ぼくは手を抜けない 一歩間違えば 殺すかも」というフレーズを感じた瞬間、
このバンドは凄いことになるという気がしました。
それは文字通り、感覚に襲われるというやつかもしれない。

終盤は“Automatic Punk”から始まり“ベルエポックマン”で上げに上げて、
最後の曲“Trash”のイントロが鳴ると激しいモッシュが起きます。
不敵に笑い表情豊かなヴォーカルを見せる志磨さん。
「ワン、まだ足りない…、ツー、まだ足りない…、スリー、まだ足りない…」と手を巧みに使って煽り
オーディエンスと共に叫びます。
「派手にとどめをさしてくれ!」
みんなこのフレーズが大好きなんだなぁ、と感動しました。

終始満足そうな表情でライヴをした志磨さんは「今年はいろいろやるよ」「これからたくさん会おうね」と話して、
今後を楽しみにさせてくれました。
アンコールラストはツアータイトルにもなっている“1954”。
後ろから照明に照らされギターを弾いて歌う姿はとても美しかったです。
サングラスを外した丸山さんの独特で激しいギターソロも聴けました。
明らかに趣味の違う人達がやっているバンドが、一つになっていく様を感じて終演へ。

約1時間半のフルライヴ、非常に満足がいきました。
どうしても志磨さんのかっこよさに目が行ってしまいますが、ドレスコーズというバンドの魅力も
十分に感じることができました。疑いはもうありません。
ライヴを重ねるごとにどんどん進化していくのでしょう。ツアーファイナルの日本青年館ではどうなっているのか、
あるいは2ndアルバムはどうなるのか、3年後、5年後はどういう存在になるのか。
ただ一つ言えるのは、今現在に凄くかっこいいライヴバンドということです。
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by modsmiley | 2013-01-25 18:55 | 音楽