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東京の街が奏でる 小沢健二 コンサート 二零一二年 三月四月 第十一夜

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小沢健二さんのコンサートに行ってきました。
2010年に「ひふみよ」ツアーがあって、あの時見れただけでも奇蹟だと思っていましたが、
まさかまたこのような機会が訪れるとは感無量でした。

会場は東京オペラシティホール、タケミツメモリアル。
名前からして格式高い、素晴らしい会場です。
綺麗で、思ったよりずっと狭くて、とても見やすいところでした。

定刻が近づくと、会場にメトロノームの音が木霊します。
ステージの上に何個も設置されたメトロノームからです。
やがてその音が止み、暗転すると、一人の男の人が出てきて、ゆっくりとオルゴールを鳴らしました。
「いちょう並木のセレナーデ」のメロディが心地よく響きます。
そう、LIFEの最後に収められていた、あの音です。

その人の正体は七尾旅人さん。
歌を交えて前説をして下さいました。
このゲストは日替わりだったそうです。

そして再び暗転し、背が高く細い男の人が現れました。
小沢健二さんの登場です。
手には朗読用のノートを持っています。
確か、このコンサートについては話してくれたと思うのですが、正直その姿に見入ってしまって
何を話していたのかは覚えていません。

ステージ真ん中の一段高くなったところの椅子に座り、右足を足台に置き、アコースティックギターを構えます。
ストロークから始まった新曲「東京の街が奏でる」。
いよいよ始まる高揚感を煽るような曲調でした。
そのまま「さよならなんて云えないよ」に入り、客席が立ちあがります(影絵でそのような指示が出ます)。
「オッケーよ!」
徐々にあのペースが始まっています。
「左へカーブを曲がると光る海が見えてくる 僕は思う この瞬間は続くと いつまでも」
の下りでは早くも泣きそうになりました。

続いて「ドアノック」。みんなの大好きな曲が序盤から連発されていきます。
パンパン!パンパン!右!左!右左右!
楽しみにしていたドアノックダンス。

「いちょう並木」は男性と女性に分かれて合唱をさせてくれて、
みんなが噛み締めた歌詞を今日、その歌の主と一緒に歌うことができました。
冷やかしは小沢さんが入れてくれました(笑)

そして一生忘れないであろう「ブギーバック」。
まさかの小沢ラップ。妙な歌い回しで頭から離れないものとなりました。
一人で全部やるから思わず客席は爆笑です。

今回のコンサートの編成は、ドラムレスで、リズムはメトロノーム、
お馴染の中村キタローさんによるベースと打ち込み、真城めぐみさんのコーラスと、
奥村愛さんを始めとしたストリングス隊4人を加えた布陣でした。
ドラムレスとはまさかの展開でしたが、アコースティックライヴという感じでもなく、
楽曲の良さが引き立つアレンジが施されていて、楽器の音色の美しさも際立っていました。
20年近く前の曲がほとんどであり、ずっと聴き続けてきた人達が集まる中、
とても新鮮な響きを持って楽しませてくれました。

楽しみにしていた「それはちょっと」は、
甘く切なく響き、実際には小沢さんは結婚しましたが、
やっぱりこの「わがまま」な感じは小沢さんそのままでした。

ひふみよの時にも披露された「いちごは染まる」は、
まさに集まった僕達のことを歌っているようでした。
あの時とは違って今は身に染みて感じることができます。

「Believe」という朗読から続いてはじまった「天使たちのシーン」。
believer、直訳すると信者。日本では悪いイメージがつきやすい言葉ですが、
実際には大好きな人を愛することと変わらないこと。
小沢さんは自分がある種の宗教的な感じを放っていることをわかっていながら、
こんな話をしているようでした。
僕は信じるということはとても大事だと思っていて、何かも信じられなくなりそうな時代
だからこそ、信じる力を強く持っていこうと改めて思いました。
生きることをあきらめてしまわぬように。

「どこ行こう、どこ行こう今」と最後の掛け合いのコーラスを変えた「仔猫ちゃん」。
ひふみよの時はやらなかったこの曲と、オープニングのオルゴールを含めて、LIFEの曲は
このコンサートで全て演奏されました。

中盤以降はもはやお祭り騒ぎ。
「東京恋愛専科」は大人になった部分を強調して何度もみんなで歌って。
それでいつか僕と君が齢を取ってからも。
「僕らが旅に出る理由」「強い気持ち・強い愛」。
この辺になると小沢さんは座りながらも左足をがんがん踏んでリズムを取って、
とても楽しそうでした。それで僕達が楽しくないわけがありません。
ちょっと落ち着いて「春にして君を想う」。
季節もぴったりで、メロウな感じ。ずっと僕は小沢さんの音楽を聴き続けるんだろうなと、
改めて思いました。

130グルーヴと自身が呼んでいる、bpm130の曲。
そんな曲ばかりだと小沢さんが言っていた。認めましたね。
そのテンポから始まった「暗闇から手を伸ばせ」。
そして、「愛し愛されて生きるのさ」。
ブレイクに入って、キタローさんがあのフレーズを入れて、真城さんが「我ら、時を行く」と
コーラスを入れると、会場は大きな手拍子と共に期待が高まります。
「家族や友人たちと!」
大歓声が上がりました。
みんな、大好きなんですよね。

「ラブリー」。
やっぱりこの曲です。一番の盛り上がり。ラストに向かって際限なく上りつめていくあの感覚。
今回はLIFE IS COMIN’ BACKに戻っていました。
まさにそんな気分。求めているのはそれでした。
最後は「lovely lovelyで 完璧な絵に似た!」とばっちり決めました。
曲が終わると小沢さんは小さく噛み締めるように何度もガッツポーズ。
そして、「この曲のためにこのコンサートに来た人も多いでしょう」と
ギターを今日唯一のエレキギター、ストラトに持ち替え、「ある光」。
客席も照らされ、光に満ちた空間になりました。まさにそれは希望そのもので。
この曲もやっぱり期待してしまう、あの部分。
「強烈な音楽がかかり 生の意味を知るような時」
愛し愛されての時より大きな歓声が上がります。僕も思わず我を忘れて叫んでしまいました。
まさに強烈な音楽。

タイトルそのままに不思議な響きを持った新曲「神秘的」が終わると、
急に暗転。また明るくなった瞬間ケーキの影絵が現れ、
サラサラ白髪のカツラ(小澤征爾さん?)をしたキタローさんの指揮でハッピーバースデイの合唱。
昨日4月14日は、小沢さんの44歳の誕生日でした。
会場内からおめでとう!の声が飛び、「撮影も入ってて忙しいのに何やってるんですか」と
照れながら喜ぶ小沢さん。

オープニングモノローグをしたゲストの七尾旅人さんが再び登場して、
「今夜はブギーバック」を七尾さんヴォーカルで再び演奏。
七尾さん、とても声が綺麗でした。これも神秘的といえるんじゃないか。

そして再び小沢さんが「東京の街が奏でる」を弾き語って、
このコンサートは終演を迎えました。
オープニングに聴いた時とはまた違って聴こえ、
終えた今では意味がわかるというか、耳に馴染んだというか。

鳴り止まない拍手。
再び出てきてくれて、歓声に応えてくれました。
時計を見れば開始から4時間弱が経過していました。

「待つ」は「希望」に繋がっているという話があって、
待つというと消極的だったり他力本願なイメージがありますが、
本来待つということは希望があるからこそで、
とても良い言葉だなぁと思いました。

小沢さんの音楽は日常を輝かせてくれます。
感じることの大切さ、希望、光。
きっとまた僕らの前に現れて、そんな歌を歌ってくれると思います。
その時を待つ喜び、日常を感じながら。

コンサートが終わってからは感じたことを自分に浸透させようと
何か必死になっていた部分があります。
こんなことって他のライヴじゃ無いことですね。
たぶんそれっていうのはなかなかすぐには難しくて、
日常を送る生活の中で感じていくものだと思います。
いつもそうしてきたように。
小沢健二さんの音楽ってそういう感じ。

舞台上の机などは全部手裏剣の形になっていて、
戦う心をイメージしたと言っていました。
戦う心。これは忘れてはいけないと思いました。
信じる力、戦う心。
さて、出かけましょうか。

LIFE IS COMIN’ BACK!!!


00. いちょう並木のセレナーデ(reprise)
01. 東京の街が奏でる
02. さよならなんて云えないよ
03. ドアをノックするのは誰だ
04. いちょう並木のセレナーデ
05. 今夜はブギーバック
06. あらし
07. いちごが染まる
08. それはちょっと
09. 天使たちのシーン
10. おやすみなさい、仔猫ちゃん!
11. back to back
12. 東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディーブロー
13. ぼくらが旅に出る理由
14. 強い気持ち・強い愛
15. 春にして君を想う
16. 暗闇から手を伸ばせ
17. 愛し愛されて生きるのさ
18. ラブリー
19. ある光
20. 神秘的(ものかたりす)
21. 今夜はブギーバック with 七尾旅人
22. 東京の街が奏でる
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by modsmiley | 2012-04-17 14:41 | 音楽