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くるり LIVE at 武道館 2011 ~言葉にならしまへん、笑顔を見しとくれやしまへんやろか~

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くるりの武道館公演に行ってきました。
2007年に同じ場所でジョン・レノン・スーパー・ライヴで観ましたが、単独のライヴを観るのは今回が初めてでした。

定刻過ぎ、ゆっくりとメンバーが登場。ゆるくも貫禄があります。
バンドは岸田さん佐藤さんに、ドラムのboboさんとギターの山内総一郎さんの4人編成でした。

今回のアルバム『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』の1曲目、「無題」からスタート。
岸田さんのギター一本でアルバムタイトルを歌うとても短い曲。でも、雰囲気がグッと出ます。
間髪入れずに「目玉のおやじ」。バンドのアンサンブルは完璧と言っても良いほどです。
それから今回のアルバム曲を中心に、次々と曲が披露されていきました。

5曲目、とてもよく聴いたあのギターリフが。「ワンダーフォーゲル」。
CDでは打ち込みが中心の曲だったので、生のバンドで演奏されるとこんな感じなのか、と感動しました。
“何故君はいつもそんなに輝いてるの”
“こんなにも悩ましい僕らも歩き続ける”
なんて歌詞も、今の自分にぴったりすぎてやられてしまいました。
僕も水たまりに写る希望を信じていけたら、と思いました。

くるりは今回が4回目の武道館だそうで、最初は外国人が“budokan”というようなイメージだったけど今は落ち着いていられる、というような話をしていました。
岸田さんは話すことを考えていなかったそうで適当ながらも、その想いは伝わってきました。
最後には「武道館」になりました、ということも言っていて、どんなアーティストにとっても武道館でライヴをするというのは特別なんだなぁと感じました。
そしてこのくるりというバンドは、日本を代表するロックバンドとしての武道館公演を気負いなく十分すぎる程の演奏でやり遂げることのできるバンドでした。

何といっても今回のバンドはとても充実していて、この4人でくるりを名乗っても良いと思いました。
言葉になりませんが、それほどまでに「これぞくるり!」という感じが出ていました。
boboさんのドラムも安定感とグルーヴ抜群で、ギターのフジファブリック山内総一郎さんはくるりの曲を完全に自分のものとしていました。
岸田さんが歌いながらバッキングを感情的に弾いている裏で、流麗なスライドを決め時に感情的にリードを取る山内さんの姿はジョージ・ハリスンのようでした。
言って良いのか悪いのかわかりませんが4人の一体感はFAB4、ビートルズを彷彿とさせました。
それと、、岸田さんがギターを弾く時のあの独特な動きが好きです(笑)

中盤、テクニカル・ショウと表してギターに小型カメラを仕込んで手元をスクリーンに映すという試みがあり、
「飴色の部屋」と「青い空」を演奏中の手元を披露。
「青い空」はくるりの中で激しい曲という印象があったので、この試みにはぴったりだと思いました。
初期の曲で、まさに青い感じがして好きです。

岸田さんより「この曲は誰のために何のために書いたのか自分でもわからないけど、ライヴでやると景色が見えてくることがあります」と紹介があり
『ワルツを踊れ』から「ブレーメン」。
バンドアレンジでも名曲でした。溢れ出るメロディ。

「東京レレレのレ」では、武道館を二つに分けてギターフレーズを合唱させ、
しまいには岸田さんがそれに合わせて踊り出すなど、楽しい場面がありました。
こういうことができるバンドって良いですね。

本編ラストは「ロックンロール」。
僕がいたのは二階席の後ろの方で基本的には座って観ている方が多かったのですが、
この曲のギターイントロが響いた瞬間にほぼ全ての人が立ち上がりました。
僕はいまひとつこの曲の良さがわかっていませんでしたが、今夜何となくわかった気がしました。

佐藤さんの物販紹介コーナーを挟んだアンコールでは、ゲストを増やしていって曲に華を添えていきました。
中でも世武裕子さんがキーボードとコーラスで参加した「ばらの花」。
この曲を生で聴くことは念願だったので、とても嬉しいことでした。
欲をいえばもうちょっとキーボードの音がアナログっぽい音だったらなぁ、なんて。

名残惜しいアンコールラストは新曲「奇跡」。
意外にもアンコールの中で新曲を3曲も披露しました。ひねくれていてくるりらしいとも言えます。
どれも良い曲でした。最後の曲は同名映画の主題歌にもなっているそうです。
この時にはサスペンダースというコーラス隊3人とパーカッションのたなかゆうじさん(World Standard)を含め9人の編成でした。
大所帯の迫力もなかなかのものでした。楽しそうだったなぁ。

全25曲、二時間半。とても早く感じました。

アルバムタイトル、ツアータイトルからしてもそうですが、とても温かいライヴでした。
こんなにも武道館がアットホームに感じたのは初めてかもしれません。
演奏する側も、観ている側も良い人たちが集まっているように思えました。
老若男女問わず、純情放蕩問わず、一人一人がこのライヴの雰囲気を作っているのだと感じました。

あと、ライヴだから当たり前なのかもしれませんが、くるりのライヴは凄く生な感じがしました。
安定しているだけじゃなくて、音楽が生きている感じ。

日本を代表するロックバンドの武道館ライヴ、最高でした。

01. 無題
02. 目玉のおやじ
03. コンバット・ダンス
04. ハヴェルカ
05. ワンダーフォーゲル
06. 鹿児島おはら節
07. 温泉
08. さよならアメリカ
09. FIRE
10. 犬とベイビー
11. 魔法のじゅうたん
12. 麦茶
13. 飴色の部屋
14. 青い空
15. ブレーメン
16. MORNING PAPER
17. 東京レレレのレ
18. ロックンロール
- encore -
19. ハイウェイ
20. 旅の途中
21. キャメル
22. ばらの花
23. さよなら春の日
24. リバー
25. 奇跡
by modsmiley | 2011-03-08 15:47 | 音楽